国民年金は繰下げて70歳から受け取るほうがお得!?

資産運用

皆さん、こんにちは!(^^)!

今回は【国民年金は繰下げて70歳から受け取るほうがお得!?】についてご説明させて頂きます。

定年退職後の収入源として大きな割合を占める公的年金。できれば少しでも年金額を増やしたいですね。

老後にもらう「厚生年金」は、会社員として保険料を払った期間と年収に応じて増えますが、

自営業・会社員に関係なく国民全員がもらう「国民年金(老齢基礎年金)」は国が決めている一定の年金額以上に増えることがありません。それでも実は、年金を遅めにもらう「繰下げ受給」をすれば年金額を増やすことは可能です。今回は、繰下げ受給の制度と注意点を説明します。

 

国民年金の繰下げ受給とは?

本来の老齢年金開始年齢である65歳まで待たずに早く年金をもらい始めるのが「繰上げ受給」。それとは逆に、本来の65歳よりも後にもらい始めることを「繰下げ受給」といいます。

繰上げ受給と同様に、繰下げ受給は月単位で繰下げることができますが、65歳からの1年間は月単位での繰下げができません。最短で66歳から月単位での繰り下げ請求可能です。

なお、繰下げの年齢に制限はなく、ずっと先延ばしにすることも可能です。しかし、先延ばしにすればするほど年金額が増えるというわけではない点には注意が必要です。もちろんお亡くなりになってしまいますと、その時点で年金は受け取れなくなりますからね。いつから受け取るのか?が非常に大切になります!

繰下げ受給で年金額はどれだけ増える?

繰下げ受給をする場合には、1カ月繰下げるごとに本来の年金額の0.7%分が増額されます。

仮に66歳になってすぐにもらうなら、12カ月分の繰下げですから、本来の年金額が8.4%(0.7%×12カ月)増額されて支給されます。このように繰下げるにつれて増額率はアップしますが、70歳以降に繰下げても42%が上限とされます。

繰下げするなら何歳がおトク!?

もしも家計的に問題がないのなら、70歳でもらい始めるのが一番おトクだと考える人は少なくないでしょう。そこで、繰下げ受給するタイミングで生涯の年金額がどう変わるのか確認してみましょう。

例えば、60歳から繰り上げ支給をした場合、65歳から年金をもらい始めた場合と比べ、76歳の時点で年金の総受給額が減ります。

よって、60歳から繰り上げ支給する場合、76歳よりも長生きすると損ということになります。

これは、計算によっても答えを導き出せます。繰り上げ支給は1年間で6%減額となりますから、100%÷6%=16.6

つまり、受給開始から16年目以降で損が発生するということです。

一方、70歳まで繰り下げ支給をした場合、65歳から年金をもらい始めた場合と比べ、81歳の時点で年金額が増えます。よって、70歳から繰り下げ支給する場合、81歳よりも長生きすると得ということになります。

計算式で表すと、繰り下げ支給は1年間で8.4%増額されますから、100%÷8.4%=11.9

よって、受給開始から11年目以降から得になるということです。

自分が何歳に死ぬのかわかれば簡単に答えを出せますが、それは誰にもわかりません。

しかし、長生きすればその分生活費が必要です。思っていたより寿命が短かったという結果になれば、年金をもらい損ね、損した気持ちになるかもしれませんが、生活に困窮することはありません。

しかし、長生きを想定せず長生きした場合、生活に困窮してしまう可能性があります。ですから、ご自身の事情に合わせて年金制度を上手に活用し、長生きしても生活に困らない老後対策を今から行っていきたいですね。

 

年齢差夫婦が注意したい加給年金とは

自営業・会社員といった就労形態に関係なく、国民全体が対象となる国民年金の繰下げ受給について説明しました。しかし実際の年金受給では、「国民年金(基礎年金)」以外に「厚生年金」を合わせて受給する人も多いはずです。

この厚生年金には「加給年金」という制度があります。これは、被保険者期間が20年以上ある人が、原則65歳になった時点で65歳未満の妻を養っている場合、妻が65歳になるまで厚生年金に加算して支払われるお金のこと。夫の生年月日によって金額は変動しますが、年間にして約26万円~約39万円と結構な額です。ところが繰下げ受給をすることで、この加給年金がもらえなくなる場合があります。

というのも加給年金は本来、厚生年金とセットで支払われるもので、厚生年金を繰下げれば加給年金も同時に待機期間に入ります。仮に、夫が70歳まで繰下げるとして、70歳から年金受給が始まる時点で妻が65歳になっていれば加給年金の権利はなくなってしまいます。

このように加給年金の権利がある人の場合には、繰下げの請求に気をつける必要があります。繰上げの請求は次の3パターンがあることをまずは知っておきましょう。

(1)基礎年金のみ繰下げ
(2)厚生年金のみ繰下げ
(3)基礎年金および老齢厚生年金の両方を繰下げ

(2)と(3)のパターンでは夫婦の年齢や繰下げ期間によって加給年金がなくなる可能性がありますが、基礎年金だけを繰下げし、厚生年金は原則どおり65歳からもらい始める(1)のパターンなら加給年金も本来どおり支払われます。

そもそも繰下げ受給する場合には、年金開始までの空白期間の生活資金を考える必要もあります。加給年金の権利の有無に関わらず、加入している年金や家計の状況に合わせ、繰下げ受給を検討するようにしてください。

まとめ

公的年金である「国民年金」の仕組みは特にきっちりと理解する必要があります。

ただし、「国民年金」や「厚生年金」だけではゆとりのある老後資金を準備するのは難しいでしょう!

自助努力でお金を増やしていくことも大切になります。

・iDeco

・NISA

・つみたてNISA

・株式

・債券

・個人年金

など、上記も含めて様々な運用方法があります!

皆さんの家族構成や収入状況など考慮したうえでベストなプランをご提案させて頂きますので、お気軽にご相談下さいませ!(^^)!

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橋本宗南

橋本宗南

独立系FP事務所である(株)FPギャラリーの役員として活動中。 現在はリクルートSUUMO(スーモカウンター)住宅ローン相談を含む年間約500件の各ご家庭の将来設計を見据えたライフプランの提案から退職金の貯め方・生命保険、損害保険の分析・安定的な資産運用の方法・住宅ローンの有利な組み方、返し方など多岐にわたる相談まで専門的な視点でお客様それぞれに合ったコンサルティングを行っている。

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