『分散投資』は本当に有利なのか。
こんにちは!
今日は分散投資が本当に有利なのかというお話です。
【関連記事】
『積立投資(ドルコスト平均法)』は本当に有利なのか。
目次
1. 初心者は初めの第一歩がとても不安
最近よく、『貯蓄から投資へ』というキャッチフレーズをあちこちで聞く様になりましたね。あなたもきっとどこかで聞いた事があるのではないでしょうか。
国もiDeco(イデコ)やNISA(ニーサ)などの制度を作って、税金を優遇しながら初心者でも出来る資産運用を推し進めています。
『では時代の流れに乗って、さあ資産運用をしましょう!』
って急に言われても、今までそんな事を全く考えずに生活してこられた方からすると、何をやったらいいのかさっぱり分かりませんよね?
また、元本割れしてお金が減ってしまうリスクも有るので、資産運用をするのはすごく怖いですよね?
そんなよく分からない難しい事をしながら、自分のお金が減るのは納得出来ないし不安いっぱいですよね。
分かります!とてもよく分かります!
今でこそFP(ファイナンシャルプランナー)であり、個人投資家でもある私自身も、一番初めはそうでした。一生懸命情報収集して本も読んで、これが良いと最終的にたどり着いた商品でも、いざお金を動かす段階になるとやっぱり不安になるものなのです。
投資(資産運用)商品というのは、価格が上がったり下がったりするので、本当に今買ってしまっていいのか、いざ実際にお金を動かす段階になると不安になるものです。特に初めて資産運用をする方にとっては、初めの第一歩がとても不安だと思います。
そういった不安を少しでも軽減してくれるのが、超王道なリスクヘッジの方法である『分散投資』なのです。
私は初心者の方にはセミナーでもまずこの方法をお伝えしています。
2. リスクヘッジの王道『分散投資』
以前の記事にもこの分散投資を書きましたので、今回は詳しくは省略しますが、要するに『一つのカゴに卵を盛るな』という超有名な格言です。
一つのカゴに全ての卵を入れていると、もしそのカゴを落としてしまったら中に入っている全ての卵が割れてしまいます。
ですが、いくつかのカゴに分けて卵を入れていると、一つのカゴを落としたとしてもその中の卵は割れてしまいますが、他のカゴに入っている卵はそのまま残っています。
その残っている卵がヒヨコに孵って、ニワトリになり、そしてまた卵を産んで増えていくのです。
ですので、資産運用の初心者の方は分散投資をするとリスクヘッジが出来るのです。
3. 逆の値動きをするものに分ける
また、以前の記事にも書きましたが、分散投資というのは同じ値動きをするものではなく、逆の値動きをするものに分けるのが王道です。
例えば、株式と債券などです。
株式と債券は一般的には逆の値動きをするので、その二つを分散して投資しておくことでお互いの値動きの波を打ち消しあって、安定して資産が増えて行くというものです。これは以前の記事の復習ですね。
ですが、この分散投資は本当にお得なのでしょうか?
実はこれは、一概には言えないのです。
4. 分散投資は必ずお得という訳ではない
もしAという株式に100万円投資したとして、それが1年後に20%上昇して120万円になったとします。これは20万円増えましたね。
そして一方、分散投資をしていて、Bという債券にも100万円投資をしていて、それが15%下落して85万円になったとします。こちらは15万円損してしまいましたね。
そうすると、お互いがお互いの値動きの波を打ち消しあって、結局はその差し引きされた5%である5万円が利益という事になりますね。まさにリスクヘッジになっている訳です。
ですが、もしこれを分散投資をせずに集中投資をしていたらどうでしょうか。
先ほどのAという株式に全ての200万円を投資していたらどうでしょうか。1年後には20%上昇している訳ですから、240万円になっている訳です。40万円の利益です。
この場合、先ほどの例の100万円ずつの分散投資をするよりも集中投資の方が儲かっている訳です。
また、一方の例のBという債券に200万円全てを集中投資していたらどうなっていたでしょうか。そうです。15%下落する訳ですから170万円に下落してしまい、30万円の損失が出てしまいます。
こうなると集中投資では、分散投資よりも損したという結果になりますね。
という様にどちらか片方一つに集中投資をすると、儲かる時は大きく儲かって、損するときには大きく損をするのです。
という事は、それがかなりの確率で上がるという自信のあるものなら集中投資をした方が良いという事なのです。専業の個人投資家でも、資産を何十倍・何百倍と大きく殖やした人は、この集中投資をしている人が多いのです。
かの有名な世界的な大物投資家のウォーレン・バフェット氏は、『分散投資は無知に対する投資』とバッサリ言い切っています。
この様に、その銘柄の分析が出来て、先々ある程度の高い確率で上昇すると分かっているものなら集中投資の方が有利なのです。
5. 分散投資はあくまでもリスクヘッジの1つ
ですが、ほとんどの初心者の方はそう言った分析も出来なければ、知識も経験も無い方がほとんどなのです。そういった方にとっては、やはり安全対策(リスクヘッジ)として分散投資をする事を私はお奨めしています。
ですので私は、必ず分散投資がお得とも言いませんし、集中投資が一番良いとも言いません。
6. まとめ
株式にしても債券にしても投資信託にしても、銘柄選択をする分析方法などのお勉強をして、それを身につけた人にとっては、時と場合によっては利益を狙った集中投資も良いでしょう。
もちろんその分、リスクは高まりますが、大きなリターンを狙う事も出来るのです。
ただ、経験の浅い初心者の方には集中投資はお奨めしませんので、まずは分散してゆっくりと安全に資産を増やしていく方が無難でしょう。
という訳で今日は分散投資のリスクヘッジについてお話しました。
次回は積立投資と一括投資についてお話します。お楽しみに!
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