金投資とは?始める前に知っておくべきこと

投資信託

皆さんこんにちは!

FP相談をお受けするにあたって、最近『金への投資』はどうなのかと聞かれることがありましたので、今回は金投資についてお話していきたいと思います。

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1. 金とは

昔から金は、その希少性から価値が認められている資産です。仮に、国が破綻し紙幣がただの紙切れになったとしても、金の価値がなくなることはありませんので、今でも世界中の中央銀行で準備資産として保有されています。

皆さんが持つ金のイメージはどのようなものでしょうか。

「お金持ちが持っているもの」「とても高価なもの」と思われるかもしれませんが、実は一般の人でも気軽に購入することが可能です。

北朝鮮問題や米中貿易問題、EUの問題など世界情勢が不安定な今、資産運用の一つの方法として金への投資にも注目が集まっています。

 

2. 金のメリット・デメリットを理解しよう!

資産運用の方法はたくさんありますが、それぞれの特徴・リスクなどをしっかり把握して、自分に合った資産運用を選んでいくことが大切です。

金への投資を始められる際は、他の資産運用との違いや目的を明確にし、金投資の特徴、メリット、デメリットを理解して無理のない範囲から始めるようにしましょう。

2-1. 金のメリット

・金その物に価値がある
・鉱物のため存在量に限りがあり、無価値にならない

・インフレに強い(インフレが起きると現金の価値は目減りしますが、モノである金の価値は下がりません)
・世界中で通用する資産のため、いつどこの市場でも換金できる
・大きな損失をもたらしにくい

・不景気や経済不安に影響されない「守りの資産」
・所有して楽しめる

2-2. 金のデメリット

・預貯金のような元本保証はない
・常に価格が変動している
・為替レートの影響を受ける(国際市場では、ドル建てでの取引が基本)
・利息や配当金はもらえない
・大きな値上がりは期待できない
・短期間で利益を得たいという人には向いていない

・現物の場合は盗難、紛失のリスクがあり、保管にコストがかかる

 

3. 金投資の方法はこれ!

金投資は、大きく分けて「現物取引」「証券取引」の2つに分けることができます。

様々な購入方法・投資方法の中で、自分にはどれが合っているのかそれぞれの特徴を比較してみましょう。

3-1. 金地金(インゴット)

金の延べ棒など金の塊を購入して保管する方法です。

金地金は、ロンドン貴金属市場協会の厳正な審査基準をクリアし、品質を保証された金地金だけが世界で取引されています。1kgや500gなど重量別に様々な種類があり、銀行、百貨店、宝飾店、貴金属販売会社などで購入することが可能です。

一番のメリットは、手元に金を置いておくことができること。金は株式や債券と違って、倒産したり紙くずになったりしません。

一方、保管にはコストがかかること、盗難や紛失のリスク、配当金や分配金が無いことなどがデメリットとなります。

3-2. 純金積立

毎月一定金額もしくは一定数量をコツコツと買い付ける方法です。

少額から投資可能で、比較的簡単に購入することができます。またコツコツと積立購入をすることで、高値掴みのリスク回避が出来ます。

一方、手元に金を置いておかなくてよいため保管コストはかかりませんが、売買手数料(口座開設費、口座管理費、売却手数料など)が高いというデメリットがあります。受け取り方法としては、売却して現金化したり、ジュエリーや金貨との交換、金地金として受け取ったりします。

3-3. 金ETF・金関連の投資信託

金ETF(上場投資信託)や金関連の投資信託を利用する方法です。金だけでなく、金鉱企業の株式に連動する投資信託もあります。

こちらは純金積立よりも手数料がかからず、保管コストもかかりません。

ただしデメリットとしては、他の投資信託のカテゴリーと比べると種類が少ないこと(選択肢が少ない)、基本的には金現物との交換が出来ないこと、プロに運用してもらうことになりますので保有中は信託報酬などの手数料が発生すること、などが挙げられます。

金の現物だけでなく、金に関連する投資にもチャレンジしたいという人にはおススメです!

3-4. 金先物取引

他の原油や農産物の先物取引は、世界情勢や天候に左右されやすい特徴がありますが、金は政治・経済の不安定にも影響されない「守りの資産」と言われます。他の先物取引の商品と比べて、金は市場に出回る量が急激には増加しにくいため値動きが小さいという特徴があります。

先物取引に興味があるけど怖いという方は、金の先物取引から始められても良いのではないでしょうか。

しかし先物取引に関しては、株式の信用取引やFXと同じように少額の証拠金を担保に大きな金額の取引ができる、というのが特徴です。資産運用の中ではハイリスクハイリターンの部類になりますので、必ず余裕資金で行うようにしましょう。投資は自己責任であることをお忘れなく・・・。

 

4. 結論、金への投資はどうなのか

まず金投資に向いているのは、短期の利益よりも資産を守りながら資産運用をしていきたいという人です。

現在の日本経済や世界情勢を考えると、今後日本や世界がどうなっていくのか明確に予測することは不可能です。このような背景を考えると、余裕資産の一部を安全資産と呼ばれる金へ投資するのはアリだと思います。

また金の価格は、インフレ率金利の動きに左右されます。

一般的には通貨の金利が上がれば、金利の付かない金より通貨が選ばれます。ということは、金の価格が下がりやすくなります。
逆に通貨の金利が下がれば、通貨の魅力が薄れ金の価値が高まり、金の価格が上がりやすくなります。

このように、金へ投資をされる場合は買って終わりではなく、今後金の価格はどう動くのか、金の価値は通貨と比べてどうなのか、様々な角度から長期的な視点で見ていくことが大事になってきます。

金の価格というのは短期間で10倍、20倍になったりはしませんし、預貯金のような元本保証もありません。また利息や配当金も付きませんので、持っているだけでは利益になりません。

金への投資は資産を増やすという目的よりも、あくまでもリスクヘッジとして通貨の一部を金として持っておく、と考えられた方が良いでしょう。

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