あなたの時給はいくら?収入を増やす2つの基本の考え方

ファイナンシャルプランナー

こんにちは!

今日はあなたの時間をお金に計算するお話です。
唐突ですが、あなたの今の時給はいくらですか?

これはアルバイトやパートタイマー、派遣社員などで時給で給料をもらっている人は即答出来ますよね。
でも正社員や契約社員などで月給制や固定給で働いている人は、

『え??私は月給制なので時給では働いてないから分からない』

という人がとても多いのではないでしょうか。
あなたは自分の時給を把握しているでしょうか。
この計算は何も難しいお話ではなく、あなたにも簡単に出来る事です。

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1. まずは年収の把握

まず、年間の税込収入(総支給額)を把握します。
分からない方は、源泉徴収票の左上に出ている給与・賞与の『支払金額』という覧を見れば出ています。
源泉徴収票が手元にない方は、

毎月の給料の総支給額 × 12ヶ月分 + 年間の賞与の総額 = 税込年収

でだいたいの金額は把握出来ます。
出ましたでしょうか?
例えば、年収450万円の人もいれば、700万円の人や1,500万円の人もいるでしょう。

そしてその計算で出た税込年収の金額を年間に働いた労働時間で割るのです。

 

2. 年間の勤務日数をざっくり計算しよう

年収の金額は把握出来ていても、この労働時間を把握している人はほとんどいませんので、簡単な計算の仕方をお伝えします。
例えば週休二日制の方は、1ヶ月が約4週間と計算すると、1ヶ月の休日は8日間。
という事は、12ヶ月で年間96日間の休日。

そして年末年始やお盆やゴールデンウィークの休日の日数を数えます。
年末年始が7日間、お盆が4日間、ゴールデンウィークが6日間などと計算していきます。(休日は人によって違います)
そして、出た年間の休日の合計を出します。
週休の休日が年間96日、年末年始が7日間、お盆が4日間、ゴールデンウィークが6日間だとすると、
年間の休日の合計は約113日間。(96日 + 7日 + 4日 + 6日=113日)

この休日の合計113日を365日から差し引くと、252日という年間の勤務日数が出ます。
365日 − 113日 = 252日の勤務日数
となります。

 

3. 収入を時給換算しよう

年間の勤務日数が出たら、まず総支給の税込年収の金額をこの勤務日数で割れば、おおよその日給(1日あたりの給料)が出ます。
例えば、年収が600万円の人で年間勤務日数が252日の人は、
600万円 ÷ 252日 = 23,809円
という計算になります。
これが1日の給料(日給)になります。

そして更にこの日給を1日のだいたいの勤務時間で割ります。
例えば、1日8時間勤務で1時間の残業をする人は、1日9時間の勤務時間です。

先ほど計算した、日給23,809円をこの勤務時間で割ります。
23,809円 ÷ 9時間 = 2,645円

そうして出た答えがあなたの時給換算した収入になります。
どうでしょうか?

意外に高いでしょうか。安いでしょうか。
これを必ず把握しておいてください。

 

4. 時給換算する事で、モノの値段を合理的に判断出来る

なぜこんな収入を時給換算する計算をするのかと言うと、自分の収入を時給換算する事はとても重要な事なのです。
まず、1時間単位の自分の労働価値を把握する事で、物やサービスを買う際の価格の判断基準の一つになります。

例えば、カフェでランチを食べる際に、いくらまでなら払えますか?
例えば1,300円のランチが有ったとします。
そうすると、先ほどの例の時給2,645円の人だったら、このランチを食べるために約30分働く事でそのランチを食べる事が出来る訳です。
その30分の労働をしてまでそのランチを食べたいかどうか、という判断基準が出来ます。

また、タクシーに乗る場合、目的地まで約2,700円かかるとします。
そうすると、時給2,645円の人は、約1時間働く事でそのタクシーに乗る事が出来る計算になります。

そのタクシーに乗る事で、徒歩で行くよりも1時間以上の時間短縮が出来るなら乗る価値はある訳です。
この様に、他の交通手段との金額と時間の差で合理的な判断が出来ます。

また、女性が約30万円のブランド物のバッグを買うとします。
この女性の時給が1,500円だとすると、何時間分の労働に値するでしょうか。
30万円 ÷ 1,500円 = 200時間
200時間という事は、1日8時間勤務の人なら25日分の給料に値します。

25日働いてまでそのバッグを買いたいかどうか、を考えるといつもよりも合理的な判断が出来るのではないかと思います。
ちなみにソフトバンクグループ社長の孫正義氏の時給は1,000万円を超えるそうです。笑

 

5. 収入増加やキャリア形成にも役立つ

更に、今後のあなたの収入の増加やキャリア形成にもこの考え方は大きく影響します。
全ての収入は、

時給換算した収入 × 年間の労働時間 = 年間の総収入

という計算が成り立ちます。

これは、収入が時間給制でなくても固定給制でも歩合給制であっても、全ての収入をこの方法で時給換算する事が可能です。
さて、ここであなたは今後収入を増やそうと考えた場合、どの様な方法をとりますか?
先ほどの計算式で年収が決まる訳ですから、収入を増やす方法は2つです。

労働時間を増やすか、時給を上げるかの2つです。

今までよりももっともっとたくさんの時間働くのか。
もしくは、働く時間は増やさずに時給を上げる努力をするのか。
このどちらを選ぶのかによって、収入をどこまで増やせるかが変わります。

5-1. 労働時間を増やして収入増をねらう場合

ここで大事なのは、労働時間を増やす場合には限界が有るという事です。
どんな人でも1日24時間という時間は変わりません。
この中で、1日7時間睡眠をとるとしたら、残された時間は17時間。
そして、食事や入浴、休憩などを計算すると、労働にまわせる時間はどれだけ頑張っても限りが有ります。

理屈上、1日の労働時間は5倍や10倍になる事は有りません。

という事で、収入を増やそうと考える中でこの労働時間を増やす方向で考える人は、どれだけ頑張っても収入は限られてしまいます。

5-2. 時給を上げて収入増をねらう場合

ですが、時給換算した収入(時間単位の価値)を上げる事を考える人は、努力次第でいくらでも上限なく収入を上げられるのです。
『え〜〜??そんなの無理〜〜』
と簡単に諦めてしまう人は、収入を増やす事は限界が有るでしょう。
ですが、スキルやキャリアを上げるにはどうしたらいいか、経験を積むにはどうしたら良いかを一生懸命考えて、時間単位の価値を上げようとする人にとっては、努力を続ける限りその可能性は無限に広がります。

さて、あなたはどうでしょうか?

 

6. まとめ

この様に、まずは年収を把握して勤務時間を把握する。
そしてそれを時間給に割り出して、時給を把握する。
この時間給を把握する事で、いろんなモノの価値の基準が出来てくるのです。
そしてそれを意識する事で、今後の収入増加やキャリア形成にも無意識に役立って来ます。

まずは、あなたの時給換算した収入を把握してみる事をオススメします。

ただ、あくまでもこれは収入を上げたい人の方法論をお話しているだけであって、そもそも収入を上げたいとは思わないという人にとっては関係のないお話では有りますが。

人の価値観はそれぞれですが、収入を上げたい人にとってはこういった考え方で、まずは自分の時給を把握する事から始めてみてはいかがでしょうか。

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伊藤 尚徳

伊藤 尚徳

金融機関の事業資金融資の部署で8年間勤務した後、FP資格を取得して大手FP事務所に勤務し、その後独立した金融業界一色の専門家。 FPは一つの分野に特化していてはいけないと、幅広い相談が出来る様に独立系FP事務所、株式会社FPギャラリーを設立。 現在、大手上場企業7社と提携し、資産運用、住宅資金相談、保険、税金、相続・事業承継など、法人・個人含めてFP6分野全てで年間約600件以上のあらゆる相談を受けて問題を解決している。 また、全国各地でセミナーや各種講演なども行っており、非常に分かりやすい話し方に定評がある。家計の無駄を徹底的に省き、資産に残す提案を得意とする。

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