住宅ローン、固定金利と変動金利どっちがいい?

不動産・住宅

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今日は、今までアクセス頂いた方からとてもご要望の多い、住宅ローンは変動金利と固定金利のどちらが良いかというお話をしたいと思います。

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まず、家を買うのにキャッシュで買える人って限られてますよね。中にはいらっしゃいますが、ごく少数の方です。

そこで皆さん35年払いなどでローンを借りるわけですが、今、住宅ローンの種類はとてもたくさん有ります。日本国内の住宅ローンは約3,000種類有ると言われています。

不動産会社やハウスメーカーさんや金融機関から、一つのローンを勧められただけで、知らずに言いなりで借りると、額が大きいだけにとても大きなリスクを背負うことになります。有名なフラット35一つを取っても、取扱金融機関によって利率が違います。

皆さん住宅ローンの月々の返済額の内訳で、利息と元金がいくらずつになっているか、その割合ってご存知でしょうか?

例えば、35年ローンで元利均等で毎月10万円払ったら、その内の利息と元金の内訳はどうなっているか分かりますか?住宅ローンを借りられている方には金融機関からその明細が送られて来て、そこに細かく書かれているので是非確認してみてください。

それから、35年後の完済までの総支払額がいくらになるかご存知ですか?これはローンの種類や利率、借入期間、金額等によって大きく変わってきます。中には4,000万円借りて、35年間の総支払い額が8,000万円近くなんてことも有るわけです。

それから、最近はかなり利率が安いので、先日もお話ししましたが、今は変動金利を選ぶ方と、10年以上の固定金利を選ぶ方との二極化が進んでいます。

変動金利を選んだ場合、利率が変動していくわけですが、一般的な金融機関では半年毎の利率の見直しと5年毎の毎月返済額の見直しが行われます。そして5年後の毎月返済額の見直しは、最高でも1.25倍が限度になっているところが多いです。

ですが、金利上昇によって利息の額がこの毎月返済額を上回った場合、毎月キッチリ支払ってても、足りていない利息部分が未払い利息として翌支払い以降に組み込まれて、元金が全く1円も減らないのに、未払い利息がどんどんたまっていくという最悪なシナリオが出来あがっていくこともローン商品の構造上は起こりえます。

こうなるともう最悪なパターンです。これが金利変動リスクの一つです。

そうかと言って、長期の固定金利では利率が高いです。

それから、年返済比率と言って、住宅ローンの年間の返済額はどれだけ多くても年収の手取りの30%を上限に考えた方が良いでしょう。

そして車のローンが有る方に関しては、比較的利率が高いので、家計に重くのしかかってくるでしょう。出来れば車は現金で買うのが無難です(法人の場合は一概に言えませんが。)

そして次に、貯蓄の必要性についてですが、ざっくりと老後の生活費が毎月30万円かかるとして、60歳から大体の平均寿命までの期間を計算すると。。。

30万円 × 12ヶ月 × 20年 = 7,200万円

となります。これがざっくりとですが、老後に必要な額です。頭が痛い話しですね。でもあてに出来るかは分かりませんが、国民年金や厚生年金も有りますし、お勤め先の退職金が有る所もあります。

住宅購入時には、お勤めの方は退職金のおおよその額ぐらいは把握しておいた方がいいでしょう。退職金で住宅ローンを完済するという方も多いです。賃貸住宅で過ごす場合は、老後にも家賃はかかってきます。

そして、私達がよく言うのが、老後に向けて年収の15%は貯蓄しましょうということです。

そこでほとんどの方が家計の見直しが必要になってくる訳ですが、住宅ローンを借りると、ほとんどのケースが団体信用生命という保険に加入します。そうすると、万が一お亡くなりになった時にはこの団体信用生命保険で残っている住宅ローンの残高は全額完済されます。

そしたらご遺族の方は、このローンの支払い負担が全くなくなる訳ですから、現在ご自身でご加入されている生命保険の保障額の見直しをすることによって、月々の保険料の支払い負担を減らす事も可能になります。

お亡くなりになるリスクも大事ですが、この長寿社会ではまずは長生きすることのリスクを考えましょう。ですので医療保障をきちんと考える事も大事です。

ちょっと話しがそれてしまいましたが、では固定金利と変動金利どちらにすればいいのか。。。

固定金利にすれば利息が高いし、変動金利にすれば将来が恐いし、どちらも一長一短あります。人それぞれ考え方も違えば、生活環境も違いますので答えも人によって異なってきます。

どっちにするのかを迷うのは当然なことです。

これは金融のプロでも日銀総裁でも、完璧に将来の利率の推移をよむ事は不可能なのです。

今は、固定と変動をミックスさせたものも有り、金利変動リスクを分散させる事も出来ます。ミックスした商品の繰上げ返済の時には、利息が高い方から返済すればいいわけです。

繰上げ返済に関しては、やればやるほどお得と思っておられる方も多いですが、実は繰上げ返済はしない方がお得というケースも多々有ります。長くなるのでこれはまた次回以降にお話しますね。

また、末子さんが独立するぐらいの期間までは、固定金利を選択するという選択肢も有ります。そして、住宅ローン控除のことも含めて税制面も考慮しましょう。

以前も書きましたが住宅ローンの返済以外に、固定資産税や修繕費、マンションの場合は管理費や駐車場代など、他にも色々と負担がかかってきます。そして、火災保険や地震保険の負担やお子様の教育費も有ります。

これらをいっぺんに考えると頭が痛くなるでしょうけど、必ずトータルで考えて、総合的に1番お得な方法を絞り込みましょう!

FPギャラリーではこういった総合的なアドバイスや、住宅購入時や家計見直しなどのFP相談会も行っています。

変動金利と固定金利のどっちが良いかは人によって答えが変わりますので、この記事内では答えを出していませんが、個別のご相談を頂いた場合はその方の状況に応じて数値的根拠を出して明確に答えを導き出します。

もし、ご興味のある方はこちらまでお気軽にご相談ください。

皆さんのお役に立てる記事をどんどん更新していきますので、またご訪問くださいね。では!!

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伊藤 尚徳

伊藤 尚徳

金融機関の事業資金融資の部署で8年間勤務した後、FP資格を取得して大手FP事務所に勤務し、その後独立した金融業界一色の専門家。 FPは一つの分野に特化していてはいけないと、幅広い相談が出来る様に独立系FP事務所、株式会社FPギャラリーを設立。 現在、大手上場企業7社と提携し、資産運用、住宅資金相談、保険、税金、相続・事業承継など、法人・個人含めてFP6分野全てで年間約600件以上のあらゆる相談を受けて問題を解決している。 また、全国各地でセミナーや各種講演なども行っており、非常に分かりやすい話し方に定評がある。家計の無駄を徹底的に省き、資産に残す提案を得意とする。

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