生命保険・医療保険・投資信託は新商品が本当に良いものなのか?

保険

こんにちは!

突然ですが、あなたはファッションにトレンド(流行)が有るのはなぜだか知っていますか?

 

1. ファッション業界のトレンドの仕組み

ファッションにはトレンドというものが有ります。

これはアイテムや素材、そしてシルエット、カラー、柄などについて様々なトレンドが有ります。

例えば、ライダースジャケットが流行ったり、ワンピースが流行ったり、素材がツイードのジャケットやパイル地が流行ったり、シルエットはスキニーパンツが流行ったりオーバーサイズのTシャツやコートが流行ったり、色はアースカラーやグレンチェックが流行ったりと、トレンドにはとても多くの要素が有ります。

ここ数年、タイトなシルエットが流行ったと思ったら今度はダボダボのワイドなオーバーサイズが流行ったりします。

こういうトレンドが有るのはなぜでしょうか?

実はこれ、ファッション業界が自ら仕組んだ販売手法の一つなのです。

もしこのトレンドが無くて、永い年数ずっと同じものが主流のままなら、一度買った洋服は擦り切れて着れなくなるまでずっと着ることが出来ます。

ですがこのトレンド(流行)が有る事で、本当はまだ擦り切れてなくて着られる服も、形が古くて流行に合わなくなれば買い換えることになります。こうしてまだまだ着られるけど流行遅れになった服はクローゼットの中に眠ったまま、新しいトレンドに買い換えられた服を着ることになるのです。

ファッション業界からすれば、もちろんこの方が服がどんどん売れるわけですから好都合なのです。

なんでそんな話をしたのかというと、実はこれ、投資商品や保険などの金融商品にも言えるのです。

 

2. 金融商品は新商品に乗り換えるのが本当に良いのか

金融商品も、金融各社が次から次にめまぐるしく新商品を出してきます。

では、投資商品は新しく出た商品が一番優れているのでしょうか?
生命保険や医療保険はどんどん新商品が出ますが、果たして新しい商品が一番良いものなのでしょうか?

よく、2〜3年ごとに定期的に保険を見直して、その都度新しい商品に切り替える人がいます。そして投資信託に関しても、新しく出たものや今話題で流行の投資信託にどんどん乗り換える人もいます。

果たしてこれは本当に良いのでしょうか?

私の答えを言いますと、今加入(購入)しているものが一番良いと思われる商品を契約している場合は、一部の細かい部分だけの改定では乗り換えない方が良い場合が多いのです。

ただ、誤解のない様に言っておきますが、これはあくまでも今の契約が良い商品を契約している場合のみです。

投資信託でも保険でも、良い商品を契約している場合は、一部の細かい部分が新しくなったからと言ってその都度乗り換えてしまうと、保険の場合は年齢がいけばいくほど保険料が高くなります。

ということは2〜3年毎に新商品に乗り換えると、その都度保険料が上がるか、保障が不利な内容になるケースが多いのです。たった一部の小さな改定の為に、わざわざ高い保険に乗り換えるのは私はナンセンスだと思います。

一方、投資信託にしても今話題の新商品ばかりに頻繁に乗り換えを続けていくと、おそらく大きく元本割れを起こしていくでしょう。

株式や投資信託などの投資商品は、世間で新たに話題になった時には既に割高な指標になっているケースがほとんどで、高値を掴む事にもなり兼ねないのです。そして新たな投資信託に乗り換える都度、高い販売手数料も取られていきます。

これは投資信託を買った事が有る人は、経験した事が有る人も多いかと思います。

『いつも私が投資商品を買うとすぐに下がってしまう。。。』

という言葉を聞く事もありますが、それはこう言った様に世間で話題になって、価格が上昇しきってから買うからなのです。

ですので投資商品にしても保険にしても、現時点で既に本当に良い商品に加入している場合は、新商品が出たからと言って一部の細かい部分などの差で、わざわざ乗り換える必要は無いのです。

 

3. 切り替えた方が良い典型例

ただ、何度も言いますが、これはあくまでも現在契約しているものが良い商品だった場合に限ります。今の契約があまり良くない商品なら切り替えた方が良いケースはもちろん多く有ります。

医療保険やがん保険などは、将来どこかで満期になり保障が終わってしまう様なものや、掛け捨ての生命保険などでは保険料が割高な商品に加入している場合、そして積立型の生命保険の場合は、ここ数年間のうちに加入した定額の終身保険や養老保険などがその典型です。

医療保障やガンなどの保障は、ある一定の年齢以降は必要無くなるという事が有りません。年齢を重ねれば重ねるほど、医療保障は必要になってくるので、途中で満期が来て保障が終わってしまう医療保険やガン保険はオススメしません。

また、掛け捨ての生命保険に関しては、満期までの間にもし何も起きなかったら支払った保険料は戻ってこない訳なので、保険料が安いに越したことは有りません。

そして積立型の生命保険に関してはお金が貯まっていく保険種類なので、出来るだけたくさんお金が増えた方が良い訳ですが、ここ数年間など最近に加入した定額の終身保険や養老保険は、今の超低金利の時代の激安金利でずっと長い間積み立てて寝かしてしまう事になります。

更に、投資商品の場合は、既にテーマ型や手数料の割高な投資信託を購入している場合や、現時点の市場の流れから見て明らかに不利な投資商品を選んでいる場合、当てずっぽで一か八か購入した投資商品などの場合は切り替えた方が良いケースはよく有ります。

この記事内では長くなるので一つ一つ詳しくは述べませんが、こう言った私たちがオススメしていない様な投資商品や保険に加入している場合は、もちろん乗り換えた方が良いケースは多々有ります。

ですが、既に現時点で良い商品に加入している場合は、良いものをそのまま永く続けた方がお得なケースも有るのです。

だからこそ一番初めの商品選びが非常に重要なのです。

 

4. まとめ

これは、投資商品だけでなく生命保険や医療保険やがん保険など、全てに言える事なのです。

ファッション業界が自らトレンド(流行)を作ってどんどん洋服を販売している様に、金融業界でも新商品を開発して同じ様な状況が有るのです。これに惑わされて、次から次にとどんどん金融商品を乗り換えて損をしていく事が無い様に冷静な判断が必要です。

逆に、あまり良くない商品を延々と続けて損をし続けていく事も無い様に気をつけないといけません。

あなたも生命保険や医療保険、がん保険、そして投資商品の乗り換え時には十分注意してくださいね。

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伊藤 尚徳

伊藤 尚徳

金融機関の事業資金融資の部署で8年間勤務した後、FP資格を取得して大手FP事務所に勤務し、その後独立した金融業界一色の専門家。 FPは一つの分野に特化していてはいけないと、幅広い相談が出来る様に独立系FP事務所、株式会社FPギャラリーを設立。 現在、大手上場企業7社と提携し、資産運用、住宅資金相談、保険、税金、相続・事業承継など、法人・個人含めてFP6分野全てで年間約600件以上のあらゆる相談を受けて問題を解決している。 また、全国各地でセミナーや各種講演なども行っており、非常に分かりやすい話し方に定評がある。家計の無駄を徹底的に省き、資産に残す提案を得意とする。

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