無意識にやってるお金と心の不合理な行動

皆さんこんにちは!
今日は、普段皆さんが無意識に行っているお金についての行動のお話をします。
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今年も夏のボーナスが入って、それを何に使おうかワクワクしている方も多いのではないでしょうか。また、既に全部使い切ってしまった方もいらっしゃるかもしれませんね(笑)。
さて皆さん、こういった日常生活で買い物をしている時を思い浮かべてください。
例えば、洋服屋さんに来て、皆さんは今ネクタイを買おうと思っています。目の前に今、とてもリーズナブルな2,000円のネクタイがありました。
早速それを買おうと思ったら、一緒に来ていたお友達が『このネクタイなら10メートルほど先のお店で、全く同じ物が1,000円で売ってたよ?』と聞いたら皆さんはどうしますか?
ほとんどの方は、迷わず10メートル先の1,000円のお店に行くと思います。
では次に、今度は車屋さんに車を買いに来ていたとします。目の前にお目当ての車が有って、それが100万円だったとします。でも一緒に来ているお友達が、『この車なら10メートルほど先のお店で、全く同じ車が1,000円安く売ってたよ?』と聞いたらどう思いますか?
ほとんどの方は『うーん。。。たった1,000円か。。。』と思うのではないでしょうか。これが人間の行動経済学なのです。
ネクタイであっても車であっても、その差額である1,000円というお金の価値は変わりません。その1,000円が有れば、100円のジュースが10本買える価値に変わりはありません。なのに殆どの方は、後者ではその価値を軽く考えがちなのです。
この行動の原点は、買う対象のその物の価格から見た割引率にあるのです。
2,000円のネクタイが1,000円なら割引率は50%、半額ですね。ですが、100万円の車に対する1,000円の割引はたったの0.1%でしかありません。なので、意識にもたらすインパクトが違うのです。
ですが、よく考えてみてください。
ネクタイであっても車であっても、その差額の1,000円の価値は全く同じなのです。これがもし、住宅購入にでもなったら事態は更にひどくなります。
例えば3,000万円の住宅を購入すると仮定しましょう。住宅を購入された方は非常によく分かるかと思いますが、住宅購入を検討する際の予算はどんどん無防備に上がっていく傾向にあります。
あと50万円出したらこの素敵なキッチンになるのか〜。。。
あと100万円出したらこんなに素敵な内装になるのか〜。。。
といった感じでどんどん無意識に予算が上がっていきます。
こういったご家庭の奥様も普段のスーパーでの夕飯の買い物では、少し遠くのお店に行ってでも奥様は10円でも安い方の野菜を買うのに、住宅の購入時には50万や100万はあっという間に決断してしまうのです。
人間はこういう様に、その買う対象に対する率で判断すると感覚が鈍ってくるのです。
物の値段を割引率で比較すると、それは単なる数値になりますが、実際はそのお金の価値は普段の買い物をしている時と同じ価値なのです。これは行動経済学でも有名なお話です。
皆さんもこう言った事を知っていると、普段の買い物の時にも比較的冷静な判断がしやすいのではないでしょうか。今後買い物で何か迷った時は、是非このお話を思い出してくださいね。
という訳で今日は、日常の中のお金に関する意識のお話でした。では次回もお楽しみに!

伊藤 尚徳

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