サラリーマンも節税しながらお金が貯められる確定拠出年金
こんにちは!
今日は、サラリーマンが節税をしながらお金を貯められる一つの方法についてお話します。
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いきなりですが、この記事をご覧になっているあなたのお勤め先には老後に受け取る年金の上乗せ制度はありますか?
また、あなたは確定拠出年金という制度をご存知でしょうか?
これは公的な年金(厚生年金や国民年金など)の上乗せで、加入者自身が運用して、その運用結果次第で将来受け取る年金が変動するタイプの年金です。(別名401kとも言います)
ここ最近お客様から、
『この確定拠出年金の制度が会社に有るんだけど、これっていい制度なんでしょうか?』
『これ、運用を自分でやらないといけないのですが、どれを選んだらいいのかさっぱり分からないんです』
などという声をかなり頻繁に聞く様になってきました。
この確定拠出年金(401k)は、私自身は平成17年にFPになった当初からオススメしてきた制度ですが、当時はまだまだ知られておらず、『何?その制度?聞いた事ないけど本当に大丈夫?』と言われていたものです。笑
当時は、まだまだ全然普及していなかったので仕方がないんですけどね。
その制度も大手企業を中心に徐々に普及し始め、最近では本当にあちこちでお客様から相談を頂く様になりました。厚生労働省年金局の発表では、現時点で既に600万人を超える方が加入されている様です。(平成28年7月31日現在)
この確定拠出年金、今この記事をご覧になっている方でもよく分からないまま加入されている方もいらっしゃるでしょうし、初めて聞いたという方も多いかと思います。
簡単にお話しましょう。
この制度は、将来受け取る厚生年金や国民年金に上乗せするイメージのものです。もちろん年金なので、老後資金を手厚くするためのものになります。
主な特徴は、
① 20〜60歳までの国民年金・厚生年金の加入者が加入できる。
② 受け取れるのは原則60歳以降。
③ 運用先は選択肢の中から自分で選択する。
④ 思いっきり税制優遇されている。
になります。
この制度で一番気を付けなければいけないのは、換金性です。
これは老後資金用の年金なので、②に書いた様に原則60歳まで降ろせません。ですので、途中で子供の教育費が足りないとか、住宅購入の頭金に使うとか、海外旅行の旅費に充てたり、結婚資金に使ったりする事も出来ません。
一度始めたら、最低60歳までは降ろせなくなるので掛け過ぎには注意が必要です。
そして先ほど自分で運用すると書きましたが、具体的に何で運用するのかと言いますと、投資信託や保険などで定期預金もあります。これらを自分の思う通りに組み合わせて運用していきます。どの商品を選ぶかはもちろん個人個人によって変わってくるわけなので、これをどれで運用したらいいか分からないという方が非常に多いのです。
よくあるのは、『どれで運用していいのか分からないからとりあえず定期預金にしました。』という方。
こういった方が非常に多いのですが、これは60歳までまだまだ永い運用期間がある20代、30代、40代の方は非常に勿体ないと思います。長くなるのでここでは割愛しますが、運用は期間を永く取ればリスクを軽減出来る様なやり方もあるのです。
それはまた、次回以降に資産運用の記事で書くこととします。
そしてこの制度の商品ラインナップや各種手数料は、金融機関によっても大きく異なりますので(個人型)、それも確認した方が良いですね。
そういった制度なんですが、一番最大のメリットは④に書いた、思いっきり税制優遇されているところです。確定拠出年金は毎月コツコツと決まった金額を積み立てていくわけですが、支払った掛け金は限度額内まで全額が所得控除になります。
これはかなり大きいです。
毎月5万円払ったとすると年間60万円になりますが、その全額が所得から差し引かれて税金が計算されるわけです。要するにその分の所得が少なく計算されるので、支払う所得税がかなり安くなるわけです。
また、この制度は運用中の利益も非課税になります。
通常、この制度ではない定期預金の利息や投資信託の配当などは20%の所得税がかかりますが、この確定拠出年金はそれも非課税です。
60歳以降に受け取る際には所得税の課税対象にはなりますが、それも控除枠があり、優遇されています。
なのでこの制度は、『積立時』にも『運用中』も『受取時』にも税金が優遇されている制度なのです。
ここが確定拠出年金の最大のメリットであります。
そしてこの制度の加入者は、現時点では自営業者やその配偶者、企業に勤務する従業員(勤務先に企業年金のない会社員)に限られていますが、平成29年1月以降は公務員や専業主婦なども加入できる事になります。
ただし専業主婦については、元々所得が無いので掛け金を支払う時点での所得税の減税効果はありません。ですので専業主婦も加入できる様になるとはいえ、そこは普及するかどうかは微妙かもしれません。
それからこの制度は、掛け金を企業が負担する『企業型』と、自身が負担する『個人型』とに分かれます。そのどちらに加入するかによって賭け金の限度額も違ってきます。
大まかにざっくりお話して来ましたが、要点をまとめると、老後資金を上乗せで準備できて節税効果も有るのですが、60歳まで途中で降ろせない、自分で運用をしなくてはならない、などのデメリットもあります。
そして場合によってはいろんな手数料もかかってくるケースも有りますので、よく検討しましょう。
要するに老後資金を貯めるだけで言えばとても良い制度なのですが、必ずしもこの制度がどの家庭にも向いている訳でもありませんし、途中換金の可能性や各種手数料、税効果の面も含めて総合的に判断しましょう。
少なくとも、毎月の貯金全額をこれにする事は絶対に避けた方がいいでしょう。
ここまで確定拠出年金についてザックリとお話してきましたが、これを読んでもまずこの記事の内容だけで、絶対にご自身では判断できないと思います。
● 勤め先の会社でこの制度が有るけど、本当に良いのかどうか分からない。
● 運用先をどれにしたら良いのか分からない。
● この制度の概略をもう一度詳しく聞きたい。
● これ以外にもリスクを抑えた良い運用方法があるなら知りたい。
● 教育資金や老後資金の両方を兼ねて準備が出来るものはないのか知りたい。
などなど、まだまだ不安や疑問はいっぱい有るかと思います。
もしそう言った事が気になる方は、この『FPギャラリーのホームページを見た』とお伝え頂ければ、お金のプロから見た視点で無料相談でお受けいたします。
確定拠出年金での長期に渡る積立運用は、やり方を間違えると将来の運用結果に大きく差が出ます。是非、この機会にお気軽にご連絡ください。
というわけで今日は確定拠出年金についてでした。
さて今日は今からセミナーです!ではまた次回をお楽しみに!
伊藤 尚徳
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