債券は2015年内に売却した方がお得なの??

おはようございます。
今日は債券や、債券の投資信託で運用している方にとっての情報です。
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2016年から国債や外国債券、公社債投信に対する税制が改正されます。
今まで債券は株式に比べて価格変動幅が小さくて、満期までの途中での売却を想定していなかったので非課税でした。それがアベノミクスの金融政策によって大幅な円安になり、外貨建て商品の為替差益が発生していて、その分の税金の不公平感が有りましたが、今回の改正でそれも解消されます。
今後はどうなるかというと、非課税だった売却益は課税対象になって、2016年からは株式などと同じ20%で統一されます。という事は、円安によって為替差益の大きな含み益を持っている外貨建て商品などは、年内に売却しないと20%の課税対象になってしまうという事になります。
これは来年2016年の1月からで、対象になるのは国債や地方債、外貨建ての債券などの公社債と、そういった債券で運用する投資信託の売却益に対してです。アベノミクスの金融政策によって為替は大幅な円安に動き、2012年から見ると円ベースに換算すると約1.5倍にもなるほどです。
同じ含み益でも年内に売却するのと、年明けに売却するのとでは20%の税金分の差が出ます。これはかなり大きいでしょう。
という事は、債券関連の商品は年内に売ろうとする動きが加速する事が予想されます。円ベースに直すと為替差益が発生するものが売却されるという事は、一時的に円高になる事も予想されます。
ただ、ちょうどそのタイミングでFRBによる米金利引き上げが真近に迫っていますので、こちらは金利が高くなった米国に資金が集中する事が予想され、米ドル高、円安が予想されています。
そして更に、今回の税制改正で来年からは株と債券の損益通算も出来るようになります。
これは株か債券かのどちらか一方に利益が出て、どちらかに損失が出た場合は、それを相殺した差額に対しての課税になるという事です。要するにその場合は、減税になります。
単純に債券の売却益に対して20%の課税になったとしても、他で損失を抱えていれば損益通算で減税も出来る様になる訳です。
私個人的には今回の改正全体で見ると、損益通算が出来る様になったのは大きな改正ですし、損失が出た場合の減税によってその分少しはリスクヘッジが出来るのではないかと思っています。今回の改正に関係ある方は、是非一度年内の売却を視野に検討してみてくださいね。
でもご自身が投資している商品が何に投資をしているのか分からない、今回の改正に当たるのかどうかも分からない方も非常に多く見受けられます。
特に金融機関の言われるがまま投資をされた方は特にそういう傾向にあります。
そういった場合はお気軽にご質問頂ければお答えさせて頂きます。
という訳で、今日は債券の売却益に対する税制改正についてお話しました。
ではまた次回をお楽しみに〜!

伊藤 尚徳

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