家計の見直しはこの2つの視点で判断!!

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こんにちは!
今日はよくある相談の中の、家計の見直しで大事な2つの視点をお話します。

その2つとは、『キャッシュフロー』『バランスシート』です。

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1. 家計の見直しの王様、『家計簿・キャッシュフロー』

あなたは、家計の見直しと聞くと、真っ先に思い浮かぶものは何でしょうか?

そうです。家計簿ですね。

家計の見直しというと、真っ先に思いつくのは家計簿です。この家計簿、付けている人も付けていない人もいらっしゃると思いますが、この家計簿というのは家計収支の状況を表した一番的確なものです。

大きなポイントとしては、

● 収入がいくらあるのか。
● 支出がいくらあるのか。
● どのぐらい貯金できるのか。

ですね。

この家計簿で使う収入というのは、私たちFPがいうものは『可処分所得』というものです。

総支給(税込み)の収入から所得税と社会保険料を差し引いた金額です。要するに、自分で自由に出来る手取りのお金です。

家計収支は、この可処分所得から計算します。ここから住宅費や光熱費、食費や通信費、交際費、お小遣い、保険料、各種ローン、教育費などを差し引いていきます。

そして残った金額が、貯金の出来る金額になります。これは説明するまでもないですね。

ご相談に来られるお客様の中では、この様な家計簿(家計収支)の計算をされているご家庭も少なくありません。この家計簿というものは、一定期間(例えば1ヶ月間や1年間など)の収入と支出を表したものになります。

これは一般家庭でも取り入れている様な、お馴染みの簡単な方法ですね。

ですが、家計の見直しにはもう1つの視点があります。

 

2. もう一つの視点『個人バランスシート』

それは、個人バランスシート(貸借対照表・BSというものです。

家計簿が『一定期間の家計収支』を表したものに対して、このバランスシートは『一時点での資産と借金のバランス』を見るものです。

まず家計の状況を資産と借金に分けます。

資産預貯金、株式、債券、投資信託、保険、不動産(土地・建物など)、車など。

借金住宅ローン、車のローン、クレジットのリボ払い、奨学金、消費者金融など。

です。

これを表にして、左に資産、右に借金(負債)を表していきます。例題を見てみましょう。

個人バランスシートの例

資 産 負 債
預貯金 600万円 車ローン 80万円
投資信託 200万円 住宅ローン 3,000万円
生命保険 100万円 負債合計    3,080万円
100万円 純 資 産
マイホーム 3,500万円 純資産 1,420万円
資産合計    4,500万円 負債・純資産合計   4,500万円

この表を見ると、家計の財務状況が一目瞭然に分かります。

預貯金や投資信託、生命保険や車、そしてマイホームといった資産の内容が左側に載っています。そしてその資産の総合計が下に載っています。

一方、負債(借金)の方は右側に、車のローンや住宅ローンが載っています。そしてその負債の合計が載っています。

この資産の合計と負債の合計で、この家庭の財務状況のバランスが分かります。

そして大事なのは、その右下の部分の『純資産』です。これは資産の合計から負債の合計を差し引いたもので、この家庭の本当の資産である『純資産』を表しています。この純資産が、一番重要な項目なのです。ここを増やさないと本当の資産は得られません。

 

3. 外から見ただけでは判断できない

例えば、1億円の資産が有っても1億円の借金が有れば、その家庭の本当の資産はゼロなのです。

そのケースは、要するにその人が持っている資産は、全て他人から借りてきたお金で作った資産という事が言えるのです。(一般的には1億円が借りられるだけでも凄いですけどね。笑)

ですが、1億円の資産が有って借金がゼロだったら、これはその人の本当の資産が1億円有ると見る事が出来ますね。もし何か大きなお金が必要になったら、その家を売却すれば大きな資金を手にすることが出来るわけです。

さてここで、あなたは一体どんな人がお金持ちだと思いますか?

・豪邸に住んでいる人?
・高級外車に乗っている人?
・会社の経営者?
・ブランド物をたくさん身につけている人?
・高級なレストランに外食に行く人?
・海外旅行にたくさん行っている人?

あなたが思うお金持ちの人ってどんな人ですか?

まず、この質問の答えとして一般的に一番多いと思われるのは、豪邸に住んでいる人ではないでしょうか?高級住宅街で大きな家に住んでいる人ですね。

さてこの豪邸に住んでいる人は、本当にお金持ちなのでしょうか。今日はその中身を紐解いていきます。

まずこれを考える時には、先ほどの資産と借金のバランスで見ると非常によく分かります。まず、住宅を買うとそれは不動産という資産の一つとなります。また、その際に住宅ローンを借りるとそれは借金になります。

先ほどのバランスシートで考えてみましょう。

解りやすくするために、ここでは住宅以外の他の資産は無いと仮定します。1億円の豪邸を全てローンで購入した人は、資産は1億円、借金も1億円です。そうすると先ほどお話しした、純資産はゼロです。この人の本当の資産はゼロです。これは決してお金持ちと呼べる状態では無いでしょう。

一方、5,000万円のマイホームを買うのに、ローンを2,000万円借りて買った人はどうでしょうか。資産が5,000万円で借金が2,000万円です。そうすると、それを差し引いた純資産は3,000万円になります。純資産が3,000万円の人をお金持ちと呼ぶかどうかは別として、先ほどの1億円の豪邸の例の人よりも自分の資産を多く持っている人なのです。

この様に資産と借金のバランスで、純資産を計算すれば家計の置かれた財務状況が一目瞭然になるのです。

要するに、外から見た目だけでは判断出来ないという事なのです。

この例は、解りやすくするために、住宅以外の他の資産は無いと仮定してお話ししましたが、他の資産(預貯金や投資信託や生命保険や車など)がある場合はそれも合計して判断します。

ではここで、もう一つ踏み込んで考えてみましょう。

 

4. 本当の資産の割合を表した『純資産比率』

バランスシートの左側に表した、持っている全ての資産を表したのが、総資産ですよね。その総資産のうち、その人の本当の資産はどのぐらいの割合なのでしょうか。

例えば、先ほどのバランスシートの例でしたら、総資産が4,500万円で純資産は1,420万円ですね。

という事は、この人の本当の資産は1,420万円ですよね。

この資産の総額(4,500万円)のうち、本当の資産(1,420万円)がどのぐらいの割合なのかを表したものが、『純資産比率』と言います。

この例題の人なら、総資産4,500万円のうち、本当の資産は1,420万円なので、

1,420万円÷4,500万円×10031.5%

という事になります。総資産のうち、本当の資産は31.5%ということになります。これが純資産比率というものです。

同じ総資産額なら、この数値が高い方がお金持ちなのです。この純資産比率を高めていく様に心がけましょう。

ただ、今回は個人の家計の見直しの例でしたので今お話した通りなのですが、実は企業(法人)ではこの考え方だけではなく、資本をより効率的に事業投資している数値を表した、もっと複雑な数値が有ります。

法人の場合は、この純資産比率が高ければ良いという単純なお話ではないのですが、今回は個人なので単純にこの考え方で良いでしょう。見栄を張るのではなく、あなたもまずはこの『純資産』を増やしていきましょう!

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